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灰と雪 -象と読書する子どもたち-

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2007年 02月 03日

挑むこと -欲望-

今読んでいる澁澤龍彦氏の本にこんなことが書かれていた。

{自分というものの能力や、その限界を知り尽くしてしまった人に、いったいどんな冒険ができるでしょう。
わざわざ自分の本質を制限し、自分の能力の限界を小さくせばめてしまう必要がどこにありましょう。
たとえ、自分の財布の中がさびしいとわかっていても、何食わぬ顔して
つぎからつぎへと大ばくちを打つのが、いわゆるポーカー・フェイスの醍醐味ではありませんか。
あとから考えてみると、よくまあ自分にあれだけ大胆なことができたもんだ、と、われながら感心してしまうようなことがあるものです。
こういう冒険が平気でできるのも、自分で自分の限界を知らないこそです。
冒険することによって、自分の限界を破り、自分の能力をどんどんひろげていくのです。}


共感できましたね。こういう考え方とてもよくわかる。
勝つか負けるかわからないけど、力の限りやってみる。
こういう冒険や挑戦を続けることで人は成長するんじゃないかな。
「私はこんなもんだろう」と自分の領域に制限をしてしまったら、その先の道は拓かない。
成功しても失敗しても、それはあくまで結果論。
それまでの道のりや経験したこと、そして、こうしたいと前向きにがんばった姿勢にこそ真の意味があると思う。
結果が出てはじめて自分の可能性を知ればいいんだ。前もって、できる/できないの判断で領域をせばめてしまうことは実にもったいないと思う。
失敗したってムダなことって何ひとうない。絶対に何かしら学んでいるはずだから、それはやっぱり次への「成功のもと」なんだ。
昔のひとはいいことを言ったもんだ。

また本からの引用↓

{けちくさい形式的な道徳や、空虚な理想論などにまどわされず、すいすいと快楽の海を走っていく軽快な舟を想像してください。
古めかしい道徳は、暗礁です。こんなものに乗り上げたら、たいへんだ。欲望という、美しい灯台の光だけを目標にしていればよい。}



そう、挑戦や冒険の根本には欲望があるものだ。

by nmnl-aya | 2007-02-03 15:04


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