2007年 06月 05日
NHK「プロフェッショナル」という番組で、吉岡徳仁さんが取り上げられていた。 勝手に想像していた人物像より、物腰が柔らかそうで謙虚な人だった。 話し方も物静かで、見た目もどちらかというと地味な感じ。 でも情熱を内に秘めた負けず嫌い、という印象でしょうか。 「表面上の形をデザインするのではない、気持ちをデザインする」ということを言っていた。 これが彼のデザインのモットーであり、何かを創り上げる際の基本になっているようだ。 ミヤケ・イッセイのもとで働き、独立し、新しい素材を使ったモノをデザインする彼を世の中が評価するまでには長い時間を要した。いろいろな苦悩を経て“今”がある。 努力を重ね、情熱を傾ける姿はプロフェッショナルそのものだった。 彼に限らず、この番組に登場する人は何かを徹底的に追求する「職人」肌の人が多いような気がする。 吉岡さんは「人の心を動かす仕事がしたい」と言っていた。 そう思う人は少なくないはず。しかしそれを現実のものにするのは本当に本当に困難なことである。 仕事って一体何だろう。 生きるため?国民の義務?自分の欲求?世間体?地位の確保?社会貢献? さらに彼はこんなことも言っていた。 「一生懸命デザインするのはクライアントのためでもなく、自分のためでもなく、未来のために」と。 うーーーん、これはすごい。本心か?!とも思ってしまったけど、やはりプロでないと発せられない言葉だろう。 常にそのポテンシャルやモチベーションを保つのは非常に難しいだろうに、熱心に頭を悩ませ、思い描いたものを一生懸命形にしていく彼の姿がうらやましくもあったな。 自分らしい生き方を見つけるのは難しいね、でもきっとほとんどの人がそう思っている(だろう)。 理想と現実があり、そこで模索しながら自分で道を切り拓いていくしかない。 少し先の未来を思い描きながら。
by nmnl-aya
| 2007-06-05 23:35
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